木曽谷・伊那谷フォレストバレー運営協議会会長 植木達人
「木曽谷・伊那谷フォレストバレー」の舞台となるこの地域は、古くから木や森とともに暮らし、その営みを継承してきた地域です。こうした地域の特徴を活かす形で、現在の木曽青峰高校の源でもある、国内で最初の林業科を持つ実業学校の「木曽山林学校」が明治34年に開校されたことを始まりとして、木や森に関する教育機関や試験研究機関が設置され、現在に至るまで多くの優秀な人材を輩出してまいりました。
木や森の学びを通じた様々な知見が集積している木曽谷・伊那谷には、他の地域には見られない強みがあります。ゼローカーボンや生物多様性保全の重要性が指摘され、森林や林業の社会的価値が見直されている現代社会においては、木や森と人との関係性の再生を目指す「木曽谷・伊那谷フォレストバレー」の取組はまさに機を得たものといえます。
この地で学んだ人材が全国の関連産業の中核を支える人材として活躍し、また、人材の交流によって新たな木や森の価値が創造され、社会の変革につながるようなイノベーションが創出されていく明るい未来に向けて、関係者一体となって取り組んでまいります。